【コラム】各地で納涼花火大会が企画されています
夏の風物詩と言えば「打ち上げ花火」
この時期になると、全国津々浦々で花火大会が開催されますが、最も歴史が古い花火大会は「隅田川花火大会」と言われています。
ここでちょっと花火の歴史を探ると、中国での火薬の発明が戦の武器となり、やがて通信手段として使われるようになり、夜用に輝かせる技術が、花火へと進化しました。
日本で初めて花火を鑑賞したのは徳川家康公で、三河地方に残る「手筒花火」はその名残で、その後「花火」は急速に発展し開花しました。
そもそも何故花火大会の多くは、河川敷で行われるのでしょうか?
夏の暑さをしのぐ「納涼」の場と考えていましたが、ちょっと気になったので調べてみたところ、「川開き」というワードが出てきました。
【川開き】
『水難者の供養や水難防止祈願の水神祭をも兼ねた行事』
古来より各地の川開きとは、川が暮らしに密接に関わっていた為に水難事故も多く、安全祈願で水の災厄を祓(はら)い、事故者の霊の供養をする行事だった様ですが、暴れん坊将軍でお馴染みの徳川吉宗公が、隅田川にて水神祭を催した時に、初めて打ち上げ花火が上げられたそうです。
当時、火薬は戦や武器に使われる事が無かった為、この時代の花火は平和な時代の象徴になりました。
そして川開きの打ち上げ花火は、その平和な時代の後押しもあり、徐々に全国に広がり、現在の納涼を兼ねた優雅な花火大会へと至ったそうです。
日本人にとって「火」とは、お盆の迎え火や送り火のように、鎮魂の意味を持つ、神聖なものとされてきました。
鎮魂を目的に始められた「隅田川花火大会」、「鍵屋」・「玉屋」で有名な両花火職人さん達は、死者を尊び、慰めるために、花火の技術を競い楽しんでいたのかもしれませんね。
花火大会、現在ではすっかり観光や商店街の企画、家族や友人、カップルで楽しむイベントとなっていますが、夜の闇に明るく照らされる、「花火職人さん達の込められた思い」を汲みながら眺めるのも一興かもしれません。
営業部K.K