【コラム】太陽暦と太陰暦
2018.08.24
皆さんはご存じでしたでしょうか?
『日本は明治の初頭まで、太陰暦のカレンダーを使っていたと』いうことを。
先日何気なく見ていたテレビ番組で話題になっていたことなのですが、ほんの最近(?)
まで太陰暦だったことに驚くと同時に興味がわいてきたので、少々調べてみました。
○太陽暦(新暦)とは
現在、日本を含め多くの国で使われている暦は、古代エジプトを起源とするグレゴリオ暦で、
太陽の運行をもとにした太陽暦です。
太陽暦では、地球が太陽のまわりを1周するのにかかる日数である365日を1年としていますが、
実は1年につき6時間ほど足りません。
6時間×4=24時間、つまりあと約1日分の時間が、地球が4年前にいたもとの位置に戻るために必要になるのです。
そのために日数が1日多い閏年があるわけです。
○太陰暦(旧暦)とは
飛鳥時代に中国から伝わった暦で、月の満ち欠けをもとにしたものです。これに太陽の運行により季節を
調整する暦法を太陰太陽暦と呼び、日本では明治5年まで使われていました。
太陰太陽暦では、月が新月になる日を月の始まりと考え、各月の1日としました。
新月から新月までは平均して約29.5日の間隔ですので1年は354日になりますが、太陽暦の1年より約11日短いため、そのままではだんだんと季節とずれていってしまいます。
そこで太陰太陽暦では、暦と季節のずれが大きくなってきて、ひと月分に近くなると、閏(うるう)月というものを入れて、ずれを修正しました。
例えば、3月の次に閏月が入るとその月は「閏3月」と呼ばれ、その年は13ヶ月間あるということになります。
閏月は平均すると19年に7回ぐらいの割合で入ります。
旧暦から新暦に改暦したのは、明治6年1月1日からだそうです。ちなみに明治6年は旧暦では閏年(13ヶ月の年)になるはずでした。また、新暦の明治6年1月1日は旧暦の明治5年12月3日になります。
このため、新暦ではおよそ1か月季節が早くなり、桃の節句に桃が咲かず、七夕は梅雨の最中という具合に、ずれが生じるようになりました。そこで、行事がひと月遅れになったりしたそうです。例えば、お盆は地方により7月15日(旧暦)、8月15日(新暦)と時期が異なります。
もうすぐ秋です。中秋の名月である「十五夜」は旧暦の8月15日をさしますが、旧暦と新暦のずれにより、毎年9月中旬~10月上旬の間に「十五夜」がやってくるそうです。
今年は、昔に思いを馳せながらお月見をしてみたいと思います。
OZ